美しい紅葉と文化財の宝庫「龍安寺」 宝くじの起源のくじ「箕面富(みのおのとみ)」はここから生まれた!
有形文化財とともに楽しむ紅葉の美
西江寺をあとにし、一の橋〜橋本亭を通り、次に訪れるのは瀧安寺。
瀧安寺は箕面公園(昭和42年に国定公園に指定された明治の森箕面国定公園)内にあります。
公園は南北に長い形をしているため、日当たりや木々の種類ごとに紅葉の時期に差があらわれます。それによって葉の色の移り変わりがうまれ、瀧安寺の紅葉は色彩のグラデーションを長く楽しむことができます。
特に、本堂の弁天堂周辺はモミジやイチョウのコントラストが鮮やかで、赤と黄色に色づいた木々に魅了されます。
また、瀧安寺では紅葉の見頃シーズンに合わせ、11月中旬〜12月初旬に「客殿」・「鳳凰閣」・「枯山水」の特別拝観を実施しており紅葉とあわせて楽しむことができます!
鳳凰閣は「国登録有形文化財(建造物)」に指定されており、大変貴重で歴史深い建造物です。
【有形文化財・国登録有形文化財とは】・・・建造物、工芸品、彫刻、書跡、典籍、古文書、考古資料、歴史資料などの有形の文化的産物の中から、日本にとって歴史上、芸術上、学術上価値の高いものを総称して「有形文化財」と呼んでいます。このうち、建造物について国が登録する有形文化財が国登録有形文化財(建造物)です。
鳳凰閣の中からも紅葉を堪能することができ、そこから眺める箕面川の渓流沿いの景観は普段は見ることができない特別な景色です。
違った角度から見る紅葉は一見の価値あり!期間限定なのでお見逃しなく!
また、鳳凰閣内部には箕面ゆかりの役行者の肖像画もあります。役行者はどんな風貌の人物だったのでしょうか。気になる方はぜひご覧ください!
江戸時代の建築の様式美と貴重な芸術品をじっくりと堪能してみてください。
特別拝観「客殿」「鳳凰閣」「枯山水」について
・宮殿: 大玄関には龍と、魔除けの役割があるという象の彫刻が施されています。内部は百畳にわたる大空間。客殿内部に展示されている「富箱」は宝くじの起源「富くじ」で使用したもの(大阪府指定文化財) 。各部屋に描かれたさまざまな襖絵も見事です。
・鳳凰閣: 国登録有形文化財。「関西建築界の父」ともいわれる日本を代表する建築家「武田五一」の建築。
・枯山水: 箕面山の龍神信仰に基づいて昭和初期に考案されたもの。
客殿・鳳凰閣・枯山水秋の特別拝観
拝観日時:2023年11月11日(土) 〜 12月3日(日)
10:00~16:00(15:30 受付終了)
※拝観受付は山門左側の寺務所にて
■拝観料金:一般500円、小・中・高校生300円
箕面「瀧安寺」紅葉見ごろ予報
箕面「瀧安寺」もみじ見頃予報
11月中旬〜下旬
11月中旬ごろから色づきが進み、見頃にむかいます。
宝くじ発祥の地「瀧安寺」 もみじと美しい歴史的建造物の数々
画像出典:箕面市観光協会|箕面さんぽ
「瀧安寺」は飛鳥時代・650年、役行者が建立したといわれています。また、山岳信仰修験道の根本道場として知られ、全国各地から修験者が集まりました。
江戸初期の建築である本堂「弁天堂」には、「弁財天」が祀られています。弁財天は財運の向上、芸能の上達の神様で、西江寺の「大黒天」と同様に七福神の一神です。
瀧安寺に祀られている弁財天は特別で、日本で初めて誕生し、かつ最古の弁財天とされており、江の島・竹生島・厳島とともに「日本四弁財天」の一つです。
また、瀧安寺は日本の宝くじの起源である富くじ「箕面富(みのおのとみ)」の発祥の地としても有名です。
今から約400年前・江戸時代初期に誕生した箕面富。
瀧安寺では毎年10月10日に行われているお祭りの中で、現在でも古式に則った形で富くじが復活しています。くじで「当たり」を得ると、特別御守「大福御守」と「辨財天(べんざいてん)招福お札」が授与されます。「大福御守」と「辨財天招福お札」は身体健勝、家内安全、そして商売繁盛などに大変ご利益のあるお守りだそうです。
◆ その他の「瀧安寺」おすすめの見どころ ◆
・瑞雲橋(ずいうんきょう):瀧安寺境内にある箕面川にかかる朱色の太鼓橋。目が冴えるように鮮やかで、フォトスポットに最適です!
・観音堂:安置されている「如意輪観音像」は平安時代に作られました。国の重要文化財に指定されています。
「瀧安寺」基本情報 地図
住所:大阪府箕面市箕面公園2-23
アクセス:箕面駅から徒歩約15分。約1km。
無休。入場無料。特別拝観のみ別料金あり(大人・高校生500円、小・中学生300円)
TEL:072-721-3003(10:00~16:00)
※11月〜12月上旬の紅葉シーズン中、電話での受付対応不可。
箕面大滝は目前!伝説のパワーストーン「唐人戻岩」& 雄大な紅葉広がる「一目千本」
箕面大滝に向けて、瀧安寺から再び滝道を散策。「大門橋」にさしかかるところまで行くと、道を塞ぐようにして待ち構えていたのは大きな大きな二つの岩。
箕面に伝わるパワーストーン「唐人戻岩」です。
箕面大滝付近が山深かった頃の時代、唐の貴人が箕面大滝の評判を聞いてこの岩まで来たといいます(相当昔から唐にまで名所として伝わっていた箕面大滝、凄いです)。しかしあまりの山道の険しさに恐れをなして引き返したのだとか。この伝説から「唐人戻岩」という名前が付いたといわれています。
岩の高さは、なんと人の身長の3倍以上。巨大すぎて岩のてっぺんも見えません。
それもそのはず!一つは高さ・約7.5mの幅・約7.3m、もう一つは高さ・約7.03mの幅・2.1mもあるのですから。
これ以上険しい山道は進めない……と引き返した唐人の気持ちも頷けます。その力強いパワーを感じてみましょう。
唐人戻岩を通り抜けると、箕面大滝まではあと少し。
箕面大滝に近づくにつれて、モミジの木立に覆われた「一目千本(ひとめせんぼん)」の景観も見ることができ、さらに高揚感が高まります。
その名の通り、赤、黄、橙の色とりどりの紅葉が視界一面にめいっぱい広がります。
一目千本のあたりは少し上り坂ではありますが、絶好の紅葉観賞ポイントです。無数に広がる紅葉の色模様に目を奪われながら歩けば、どこからか滝音が聞こえてきます。
箕面大滝はもうすぐそこです。
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