広島市内1日観光モデルコース「広島はいいとこじゃけん♡」

原爆ドームと紅葉
写真提供:広島県
赤く美しい紅葉の様子。
参照:ODAN

東京から新幹線で4時間、羽田からは飛行機で約1時間半のアクセスで行ける広島市。

広島市内には、歴史やグルメ、インスタ映えスポットや野球観戦など、旅好きにとって魅力的な観光スポットが盛りだくさんです。日帰りでもたっぷり楽しめます。

原爆ドーム横を走る路面電車の様子。
写真提供:広島県

今回は、広島市内に焦点を当てて、筆者が厳選した「絶対行かにゃいかん!」と思える観光スポットを1日で巡るモデルコースをご紹介します。

家族、友人、恋人と一緒に、この秋に広島の魅力を体感しませんか?☺

(※過去の記事を更新し、再公開しました。)

世界遺産原爆ドーム~平和への祈りを世界に向けて~

広島と聞くとまず原爆ドームが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。

1996年世界遺産に登録されて以来、ますます世界各国から注目を集めているこの場所は、某有名旅行サイトの「外国人に人気の日本の観光スポットランキング」で、毎年トップ3に入っています。

1996年世界遺産に登録された原爆ドームの様子。
写真提供:広島県

とても嬉しく誇らしいことである半面、私たち日本人の関心が外国人に比べて薄いという事実は少し寂しいことにも感じてしまうのは筆者だけでしょうか。

今回は今まで原爆ドームや資料館に訪れることに躊躇していた方々にも、違った角度から「NO MORE HIROSHIMA」を考えるきっかけを掴んで頂けたらという想いでご案内します。

原爆ドームの知られざる歴史

原爆ドームへの電車アクセスルート表。
引用:YAHOO JAPAN 路線情報

原爆ドームへのアクセスは電車がとても便利です◎

広島駅から広島電鉄に乗って約20分、原爆ドーム前で下車するとすぐ目の前に到着します。

大正期原爆ドームのモノクロ写真。
大正期の広島県立商品陳列所(現原爆ドーム)

原爆ドームは1915年にチェコ人の建築家によって建てられ、広島県のさまざまな物産を展示するため広島県産業奨励館(原爆投下当時の通称名)として開館した建物です。

そして1945年8月6日午前8時15分17秒広島に原爆が投下。

一瞬にして街全体が想像を絶する焼け野原となり、たくさんの罪のない一般市民が犠牲となりました。

平和記念資料館内の様子。原爆ドームの一部が展示されている。

写真提供:広島県

「二度とこのような悲しい歴史を歩むことのないよう」広島の人々がもう一度美しい街の姿を取り戻そうと復興への一歩を踏み出した時。

必ず目に留まるのこのドームと鉄骨、レンガだけのありのままの姿の「原爆ドーム」が物議を醸したそうです。

その背景としては風化が進み、倒壊の危険性もあったころから「取り壊すべきだ!」という意見や、「このドームを見るたびに辛い過去を思い出すから取り壊してほしい」という声が一部の市民から上がったことによるものでした。

外に建つ原爆ドームの様子。
参照:ODAN

しかし一人の被爆少女の訴えや、広島に存在し続けることで「平和へのメッセージを発信し続ける」という大きな役割を担ったこの建物は、「極めて重要である」という意見が多かったことから永久保存をするという決定が下されました。(後ほど説明する平和記念公園の建設も、ドームを残したいという人々の想いを後押ししました。)

そして国内外での善意の募金により3回の大規模な保存工事が行われた結果、今に至ります。

葉が紅葉している様子。
参照:ODAN

確かに筆者も幼い頃、祖母に手を引かれて初めてこの場所を訪れた際の衝撃と恐怖は忘れられず、大人になってからも訪れる度に胸は締め付けられ、思わず目をそむけたくなる資料もたくさん目にしてきました。

けれど今の美しい広島の街並みをこうして私たちが旅することができるのは、この悲しく惨い歴史を乗り越えてきた広島の人々の想いがあってこそだということを決して忘れてはいけないと思います。

平和記念資料館で知る学ぶそして考える

平和記念資料館内の様子。
写真提供:広島県

平和記念資料館は開館以来、現在に至るまで7000万人以上の人々が訪れています。

2019年には本館がリニューアルオープンし、より現代の人たちにも戦争の歴史を知ってもらうきっかけとなるような展示へと変化を遂げました。

平和記念資料館内の展示品。
写真提供:広島県

筆者が資料館を訪れるといつも思うのが、熱心に展示を見学する外国人観光客の姿です。

彼らの目には、この歴史がどのように映っているのでしょうか。

私たち日本人が、資料館に抱くイメージは「暗い」「怖い」「直視できない」というものが多いのではないかと思います。

平和記念資料館内に展示されている焦げた三輪車の様子。
写真提供:広島県

確かに前情報のない中、このように焼け焦げた三輪車や灰になったお弁当、衣服や被害状況を鮮明に写した写真を見てもただただ恐怖を感じるだけかもしれません。

もちろん戦争=恐怖という認識は間違いではないのですが、それが遠い過去の話で身近に感じられないからこそ余計に避けて通ってしまうのではないでしょうか。

平和記念資料館の内部の様子。原爆投下当時のレンガ壁が残る。
写真提供:広島県

もしも自分がこの状況に置かれたら…と今の自分に置き換えてこれらの資料を見ることができたら、もっと身近に広島の原爆の歴史を考えることができるはずです。

そのためには、広島の原爆に関する前知識を何らかの形で頭に入れておく必要があります。

広島を知るための作品ベスト3

本の上で手を組んだ女性。

広島の歴史を知ることは、私たちにとってとても大切です。ただ、堅い本やドキュメンタリーで学ぶのは少しハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。

そんなときは、小説や映画、アニメなどを通じて、広島の歴史に触れてみてはいかがでしょうか。どれも深く考えさせられる作品ばかりで、きっと心に残る時間を過ごせるはずです。

世界でも有名な広島の戦争にまつわる作品の中から、筆者がおススメするベスト3作品をご紹介したいと思います。

・井上ひさし「父と暮せば」
宮沢りえ主演で映画化もされている名作

あらすじ:美津江は、父・竹造と二人で暮らしている。竹造は原爆の直撃を受けて死亡したはずなのだが、幻となって美津江の前に現れたのである。美津江は明るく快活だが、心の奥では原爆投下を生き残ってしまったことへの罪悪感をもっており、勤め先である図書館で原爆の資料を集める木下という青年から好意を寄せられているものの、死者への申し訳なさから親密になれないでいる。竹造は、美津江の日々の話し相手として、彼女を楽しませ、ときに諭し、助言を与える。美津江は、木下から故郷の岩手に一緒に行こうと誘われたと竹造に告げる。竹造は、それは結婚の申込みで、ぜひ行くべきだと言うが、美津江はまたも逃げようとする。そして父と娘の最後の会話が始まる…。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

・中沢啓治「はだしのゲン」
マンガだけでなくアニメ、実写映画、ドラマ化もされている名作

あらすじ:物語は、広島県広島市舟入本町(現在の広島市中区舟入本町)に住む国民学校2年生の主人公・中岡元(なかおか げん “以下、ゲン”)が、当時日本と交戦していたアメリカ軍により1945年8月6日に投下された原爆で、父・大吉(だいきち)、姉・英子(えいこ)、弟・進次(しんじ)の3人を亡くしながらも、たくましく生きる姿を描く。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

・片渕須直監督・脚本「この世界の片隅に」
女優のんが主人公の声優を務め、口コミで公開規模が徐々に拡大し第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞した作品

あらすじ:1944年(昭和19年)2月、18歳のすずは広島から軍港のある呉の北條家に嫁ぐ。戦時下、物資が徐々に不足する不自由さの中、すずは持ち前の性格で明るく日常を乗り切っていたが、翌年の空襲によって大切なものを失う。広島への原子爆弾投下、終戦。それでもすずは自分の居場所を呉と決め、生きていく。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

この他にも広島を題材にした作品はたくさんあり、戦争を題材にした作品を敬遠していた方もきっと今までとは違う視点で見られるものも数多くあります。

ぜひ広島を旅する前に、一度手に取ってみてくださいね。

平和記念資料館

公式WEB:平和記念資料館
住所  :広島県広島市中区中島町1-2
TEL  :082-241-4004(総合案内)
営業時間:公式WEB参照
定休日:12月30日及び31日、展示入替による臨時休館日、2月(中旬から3日間)
入館料 :大人(大学生以上) 200円・高校生 100円・中学生以下 無料

広島から世界へ 平和記念公園を歩く

平和記念公園の様子。
写真提供:広島県

毎年8月6日に行われている平和記念式典の開催地でもある「平和記念公園」は、メディアを通して一度は皆さんも見たことがあるのではないでしょうか。

この平和記念公園は、1954年世界的に有名な建築家丹下健三氏が手掛けたことでも知られています。(広島平和記念資料館も同氏の設計によるものです。)

丹下氏と言えば、高校時代に「近代建築の三大巨匠」の一人として挙げられるル・コルビュジエ(Le Corbusier)の記事を雑誌で見て建築家を目指したことでも有名です。

平和記念公園の慰霊碑。その向こうには原爆ドームが見える。
風待人さんによる写真ACからの写真

そんな丹下氏にとって広島は建築家を目指した思い出の地でもあり、コンペにおいて原爆ドームも含めた公園全体の設計を提案したのは丹下氏ただ一人でした。

慰霊碑を通し原爆ドームを一直線上に見ることのできる設計は、丹下氏自身の広島に対する想いと人々の復興への熱意をひしひしと感じられます。

慰霊碑には「安らかに眠って下さい過ちは繰返しませぬから」と刻まれています。

ここで印象的な丹下氏の言葉を抜粋させていただきます。

終戦直後、戦災復興院の委嘱をうけたとき、私は率先して広島担当を申し出た。当時、草さえも一本も生えぬであろうなどとうわさされていた広島だったが、私はたとえわが身が朽ちるとも、というほどの思いで志願した。楽しい高校生活を送った土地であると同時に、父母をほぼ同時に失ったそのときに、大難を受けた土地であることに大いなる因縁を感じていたからである。

原爆の子の像。周囲には沢山人が集まっている。
写真提供:広島県

さらにこの公園でひときわ目を引くのがこの「原爆の子の像」です。

この像は2歳の時に被爆し、12歳で白血病を発症。

短い生涯を閉じた広島の少女、佐々木禎子さんの死を悼む同級生たちの提案で建てられました。

幼い子供たちの未来を奪った戦争について改めて考えさせられるこのモニュメントは、世界中の人々から寄せられた折り鶴と共に平和への願いを発信し続けています。

縮景園~江戸時代から受け継がれる美しい庭園~

江戸時代初頭茶人であった上田宗箇(上田重安)によって、広島浅野藩初代藩主 浅野長晟(ながあきら)の別邸の庭園として建てられた縮景園(しゅっけいえん)

原爆の投下により壊滅的な状態になったにもかかわらず、30年の月日と共に美しい姿に蘇った日本庭園をご案内します。

2020年に築庭400年を迎えた名勝で四季を感じる

縮景園の美しい様子。
末っ子魂さんによる写真ACからの写真

中国の世界的な景勝地「西湖」を模してつくられたと伝えられている園内。

池泉回遊式庭園と呼ばれる縮景園はその名の通り、あらゆる景観を凝縮し、ゆったりと池の周りを歩きながら四季折々の日本の美しさを楽しめる場所になっています。

まずは原爆ドームから縮景園へのアクセスを見ていきましょう。

広島駅に向かう路面電車。
小太郎wanさんによる写真ACからの写真

広島駅からも近くアクセスの便利な縮景園は、入園料も比較的安いので気軽に日本庭園を楽しめるスポットとしても人気です。

今回は原爆ドーム前からせっかくなので路面電車に乗って向かいましょう。(この路面電車の歴史も古く、興味深いエピソードがたくさんあるのですが今回は割愛させていただきます)

🚋原爆ドーム前(広島駅方面行)⇒八丁堀(白鳥方面行)⇒縮景園前下車🚋
所要時間約15分

詳しい路線図はこちら🚋

公園の池の様子。
写真提供:広島県

公園に着いたら早速散策スタート。

計算しつくされた園内には桜・紅葉・梅や桃などその場所ごとに植物を楽しめるように、木々の映え方を考慮して手の行き届いた植樹がなされています。

まず一番の見どころは「濯纓池(たくえいち)」と呼ばれる大きな池。

濯纓池。鯉が沢山泳いでいる。
Daphniaさんによる写真ACからの写真

濯纓池には「鶴島」「亀島」と呼ばれる長寿を願った島があり、京橋川から引いている池の水は河口に近いため「汽水」と呼ばれる淡水と海水が混ざった水です。

このため淡水魚と海水魚の両方が見られるのも珍しい光景です。

また池の中央にかかる太鼓橋「跨虹橋(ここうきょう)」は公園のメインシンボルとしての美しさだけでなくとても頑丈にできていて、原爆の爆風にも耐えたことで知られています。

休憩所「泉水亭」でちょっと一休み

跨虹橋のそばにある休憩所の様子。
写真提供:広島県

他にも園内には抑えておきたい場所がたくさん。

ゆっくり1周しているとあっという間に時間が過ぎるので、予定を詰め込んでいる方は受付でもらえるパンフレットを片手に見たいものを優先して歩いていただけるとよいかと思います。

縮景園の入り口を入ってすぐ左手には、「泉水亭」(せんすいてい)という和の雰囲気たっぷりの癒しカフェがあります。

お抹茶とお菓子、かき氷などの甘いものや、うどん・おにぎりなどの軽食もあって、きれいな庭園を眺めながらゆったりと過ごせます。ここでしか買えない縮景園限定のお土産もあるので、チェックしてみてくださいね。

広い縮景園を歩き疲れてちょっと一息つきたいときに、ぜひ立ち寄ってみてください。

泉水亭

公式WEB:休憩処 泉水亭
住所  :広島市中区上幟町2-11
TEL  :082-221-3620
営業時間:9:00 ~ 17:00

秋なら絶対に行きたい「もみじまつり」

縮景園もみじまつりの夜の様子。紅葉がライトアップされていて幻想的。
アイコねえさんによる写真ACからの写真

縮景園では1年を通して様々な催しを行っていますが、毎年11月下旬から12月の頭に行われる「もみじまつり」は園内の落葉樹が色づく季節を堪能できるイベントです。

この時期のみ開園時間が21時まで延長されるので、幻想的なライトアップも楽しむことができます。

縮景園もみじまつり夜のライトアップの様子。
harusanさんによる写真ACからの写真

池に映りこむ真っ赤な紅葉は訪れる人々の心を惹きつけ、毎年多くの人が来園しています。

昼間はお茶会なども行われているので、自分の旅行プランと照らし合わせながらこの絶景を見にぜひ出かけてみてください。

縮景園

公式WEB:縮景園
住所  :広島県広島市中区上幟町2-11
TEL  :082-221-3620
開園時間:3月16日~9月15日(9:00~18:00) 9月16日~3月15日(9:00~17:00)※入園は閉園の30分前まで
休園日 :月曜日・12月29日 〜 12月31日
入園料 :一般260円・高/大学生150円・小/中学生100円

お好み村~広島名物と雰囲気を味わえるグルメスポット~

そろそろお腹も空いてきたところでランチの時間。

広島県民のソウルフード「お好み焼き」を食べに行きましょう!

広島県民のソウルフード お好み焼きを堪能

『お好み村』看板。
TK Kurikawaさんによる写真ACからの写真

広島に来たら必ず食べておきたいのがお好み焼き。

やはり旅行のグルメはとても大事なので、お店をどこにするか結構迷いませんか?

まずはこちらの記事で広島のお好み焼きの予備知識をどうぞ☺

記事内でご紹介したお好み焼き屋さんを訪ねていただくのももちろんおすすめですが、今回はまた違うスポットとして広島のお好み焼きの名店が連なる「お好み村」をご紹介します。

またまた縮景園から路面電車に乗り、先程乗り換えするときに一度下車した八丁堀で下車します🚋八丁堀駅から徒歩3分👣

お好み村には名店24店舗が軒を連ねるので、そこから自分の食べたいお好み焼屋さんを自由に選ぶことができます。

フードテーマパーク「お好み村」の辿ってきた道のり

新天地広場にある『お好み村』でお好み焼きをつくっている様子。
フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)

戦後広島の中心部新天地広場に集まった50軒のお好み焼き屋台。

街の復興を熱く願う人々の活気に溢れたこの場所を鹿児島県奄美大島出身の小説家・翻訳者きだみのる氏が訪れ「まるでお好み村みたいだね」と話したことがお好み村の由来になっています。

その後広場が公園となり立ち退かざる終えなくなった屋台は、公園の前の2階建てのプレハブ風店舗に集まり復活。

お好み焼きの断面。麺がたっぷりで美味しそう。
newginさんによる写真ACからの写真

その内に修学旅行生やカープ応援の人々など旅行客の間でも口コミで広がり、全国的に有名になりました。

1992年に複合ビルに移ってからも今に至るまで、当時の味と心意気を現代に伝え続けているのです。

代々守られてきた味と雰囲気は一度体感してみる価値ありですよ。

お好み村

公式WEB:お好み村
住所  :広島県広島市中区新天地5-13
TEL  :082-241-2210
営業時間:店舗により異なる

ひろしま美術館~愛とやすらぎを名画から~

ランチの後は広島市内屈指の名画が揃う「ひろしま美術館」でアートに触れて癒されませんか。

“愛とやすらぎのために”をテーマとした美術館にはフランス印象派を中心とした約300点のコレクションが所蔵されています。

お好み村から徒歩で向かえる距離なので、アクセスも便利です◎

世界の名画と出会う 主なコレクション

ポール・ゴーギャン「水車小屋の水浴(La Baignade au moulin du Bois D'Amour)」
ポール・ゴーギャンボア・ダムールの水車小屋の水浴(La Baignade au moulin du Bois D’Amour)
エドゥアール・マネ「灰色の羽根帽子の婦人(Femme au chapeau à plume grise)」
エドゥアール・マネ 灰色の羽根帽子の婦人(Femme au chapeau à plume grise)
オーギュスト・ルノワール「パリスの審判(Jugement de Pâris)」
ピエール=オーギュスト・ルノワール パリスの審判(Jugement de Pâris)

館内に飾られている作品はゴーギャン、マネ、ルノワール、ゴッホ、ピカソetc…

数多くの西洋画をはじめ、日本近代洋画や日本画も充実しており絵画の世界にどっぷりと浸ることができると思います。

非常に興味深い特別展も数多く開催されていて、直近では2019年11月9日(土)~ 2020年1月13日(月・祝)まで「岸田劉生展 写実から、写意へ」を開催する予定です。

建物そのものを楽しむ、ひろしま美術館

ひろしま美術館外観。美しい白い外壁が青空に映える。

引用:ひろしま美術館 公式Facebook

1978年に開館したひろしま美術館は、外観にも個性があり建物そのものの造りも見応えがあります。

原爆ドームをイメージした丸いドーム型の展示室と厳島神社の廻廊をイメージして造られた本館を取り巻く回廊。

広島を象徴とする建造物からインスパイアされたデザインはとてもユニークで、天気のいい日には外からの景色も楽しんでいただけます。

カフェの美味しそうなハンバーガー。肉の上に分厚いトマトがのっている。

引用:ひろしま美術館 公式Facebook

また庭を一望できるカフェでは老舗パン専門店アンデルセン協力の下、美味しいパンの数々を味わえます。

美術鑑賞の後にのんびりとカフェで過ごすひと時も幸せですね。

ひろしま美術館

公式WEB:ひろしま美術館
住所  :広島県広島市中区基町3-2 
TEL  :082-223-2530
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 :月曜日(祝日の場合は翌平日休、特別展会期中は除く)、および年末年始
入館料 :公式WEB参照

おりづるタワー 新しい広島を体感できるスポット

いよいよ旅も終盤。

路面電車でもう一度原爆ドーム前へ向かい、日が暮れかかってきたところで美しい景色と新しい広島を体感しながら旅の最後を迎えませんか。

広島の新たなランドマークから見る夕日

2016年に原爆ドームのすぐ近くにオープンした複合商業施設「おりづるタワー」。

元々あったオフィスビルを改築し新しい広島のランドマークとして訪れる人々を惹きつけています。

エレベーターで最上階に上がると、「ひろしまの丘」と呼ばれるウッドデッキの展望スペースへ到着。

開放感あふれる空間に木のぬくもりを感じ、なんだか自宅で寛いでいるような気分で広島の景色を眺めることができる今までに味わったことのない場所です。

風がそのまま通り抜けるように設計されていて、天気のいい日は宮島の弥山まで見渡すことができるのです。

広島の過去と現在、未来を全て担っているかのようなこのタワー。

思い思いに景色を愛でる人々の姿もとても印象的です。

12階にあるワークスペースでは様々な映像や体験を通して、広島の復興までの道のりを小さなお子さんでもわかりやすく学べる場所になっています。

中でもタワーのシンボルである「おりづるの壁」は、平和への想いや祈りを込めて自分たちで折った鶴を壁の隙間に投入し、いつか壁が来館者たちの折った鶴で埋め尽くされることで完成されるというもので、日本人だけでなく外国の方々にも大きな注目を集めています。

2024年7月には100万羽に達したこのおりづるの壁ですが、最初に折った鶴たちが上からの重みで潰れてしまわないように、折り鶴にかかる負荷を研究した上で作られた特殊な折り紙を使用します。(館内にて販売)

白地に赤と緑の三角模様が施された折り鶴が、手すりの上に置かれています。背景には、広島平和記念公園の緑豊かな景色と、川沿いに建つ原爆ドームが見えます。高層からの眺望が広がり、都会の建物が遠くに見えます。

完成までには127万羽が必要な様です。

ワークスペースでは、多言語対応の折り方を紹介するウェブアプリを提供しており、折り方がわからない方や自信がない方でも安心して楽しむことができます。

自分が折った鶴が建築の一部になるなんて、とても素敵ですよね。

またカフェスペースでは広島ならではの「もみじまんじゅうソフト」や揚げたて生ポテトチップス「ナマチ」に個性的な瀬戸内のディップを付けて楽しめます。

なんだかお酒が飲みたくなる🍺という人には、お酒ももちろん販売しています。

また1階の物産展では地元で愛されている銘品を数多く取り揃えているので、お土産選びにもぴったりです!

広島の味を広島旅行の思い出として、ぜひお持ち帰りしてみてくださいね。

おりづるタワー

公式WEB:おりづるタワー HIROSHIMA ORIZURU TOWER
住所  :広島県広島市中区大手町1-2-1
TEL  :082-569-680
営業時間:公式WEB参照
入場料金:大人2200円・中/高生1400円・小学生900円・幼児(4歳以上)600円※おりづる投入料金100円

ゆっくりのんびり広島市内の魅力を堪能する旅

広島市での1日の観光をお楽しみいただけましたでしょうか。

広島市内1日観光モデルコースでは、平和の象徴である原爆ドームや平和記念資料館からスタートし、歴史を学びながら縮景園で四季折々の日本庭園の美しさを堪能。お好み焼きの名店が集まるお好み村で広島のグルメを楽しみ、ひろしま美術館で名画に癒され、最後はおりづるタワーからの眺望で広島の新しい魅力を発見し、広島市内を満喫しました。

広島は確かに悲しい歴史を背負っていますが、その先には人々のエネルギーや活気にあふれた街が広がっています。歴史と現在、そして未来をつなぐ広島の魅力を、ぜひ自分の目で確かめてみてください。

これからも進化し続ける広島の姿に触れることで、その活力と希望を感じることでしょう。

執筆:Honami

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1件のコメント

7月からカナダに行く息子と一泊二日の弾丸ツアー(5/25〜26)を企画したものの、わたしも原爆関連敷設に行ったことがなく貴殿のページを参考にさせていただきました。平和を祈りながら見学させていただきます。

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