スカジャン絵師 横地広海知さんインタビュー!横須賀ドブ板通りで枠組みも世代も超えて繋いでいく

横須賀を中心に活躍するスカジャン絵師・横地広海知さんのスカジャン。背中側の龍と鷲の柄

スカジャン発祥の地「横須賀」への移住!その決め手は「何もない」こと!?

横地さんが横須賀を移住先に決められた理由はどのようなものだったのですか?

横地さん:独立してからたまたま横須賀が気に入って引っ越してくることになるんですが、最初に降り立ったのがJR横須賀駅でした。

名古屋で育った人間からしたら、横須賀って横浜に並ぶ巨大都市だと思っていました。さぞやすごいところだろうと思っていたんですが、駅降りたら「何もない」(笑)

駅ビルが無いって、なかなかじゃないですか。誰もが名前を知っているJR駅での「駅ビル無いランキング」だったら、間違いなく横須賀駅はトップだと思いますよ。

「嘘でしょ、こんな何もないところ」というのが第一印象で、むしろ何もない街って最高だなと感じました。

横須賀はどこか「時計が止まっている」ような街で、篠山紀信さんが山口百恵さんのPVを撮った時と駅舎が変わっていない訳です。その風格をずっと持ち続けているのって、素晴らしいなと思いましたね。

私が百恵ちゃんを好きというのもあるんですが、元々そういう、ちょっと昭和のスレている感じが好きだったというのもあり移住先に横須賀を選びました。

「横須賀に住んでます」って言いたくなったんです。

ドブ板通りでスカジャンとの再会 – いつか自分も作り手としてデザインしたいと決意!

横須賀市本町にあるスカジャン誕生の地「ドブ板通り」のメインストリート

横地さん:初めてドブ板通りを歩いた時に、スカジャンのお店が目に入ってきて、「あぁ、ここが横須賀ジャンパーの場所か!」と感動しました。その時は全部のお店が光っているように見えましたね。

オリジナルでスカジャンが作れるというのも知り、「じゃあどこで作れば一番いいんだろう?」と思い、そこで改めて「一生に一着のスカジャン」ってなんなんだ?というふうに考えたんです。

その時はなんだか明確にはわかりませんでした。

ドブ板通りを歩いていても、どのお店もイケてる雰囲気を出しているけど、「スカジャンのお店といえばここです!」というのもわからなかった。

自分の中には服が好きだったら「買うなら絶対本物を」「本物を買わないと恥ずかしい」という価値観があって、目利きになって自分で本物を見分けられるようになって一人前、と思っていました。

そこで、なんとかこの玉石混交のドブ板通りの中から、どうやってイケてる本物のスカジャンを探し出せるかを勉強しなければいけないな、と。

そして横須賀に住んだからには、いつか絶対スカジャンを提供されるだけではなくて、「絶対に自分も作り手としてスカジャンをデザインしたい!」そうしなければこれは一生後悔するだろうなと思いました。

そんな風に、横須賀に移住を決め自宅やオフィスを構えてから「いつかスカジャンのデザインをしよう!」と思い9年ぐらい時が流れました(笑)

横地さんにとっての「横須賀」という街と「ドブ板通り」

横地さん:そんなわけで横須賀という街が気に入り「横須賀に住んでます」と言いたくて移住を決めたんですが、実際に住むと、外国人も多い多様性と環境、山と海のある独特な風景など、魅力の多さに住み続けたくなりました。自然も豊かな暮らしやすい街だと改めて思いました。

そんな中、スカジャンや横須賀のことに自分がクリエイターとして関わりたいという気持ちはずっとありました。

横須賀がどういう街かは住み始めた当時なんとなくぼんやりと理解はしていたんですが、横須賀の人々と実際に関わりだして新たにわかったことがありました。悪い意味ではなく、横須賀は一種の閉鎖的な街だということです。

私はフランスのパリに住んでいたこともありますが、あそこも横須賀と同じく閉鎖的な街なんです。フランス人って、ほとんどみんな英語が喋れるのに「フランス人にはいきなり英語で喋りかけてはいけない」とよく言われます。フランス語でまず「英語は喋れますか?」と聞いてからでないとぶちギレられる…みたいのがあって、そんな超閉鎖的な部分があるんですよね。

でも、「閉鎖的な街」って、悪い意味だけでは決して無くって、京都とかにも通じるんですけど、街が閉鎖的であることによってその街の特殊な文化が残っていくんですよ。

それはすごく魅力だと思っています。よく外から来た人は「横須賀の人は閉じている」と言われますけど、それは悪いことばかりじゃなくて、良いことでもあると思うんですよね。

「閉じている」のであれば、まず自分が「よそ者」じゃなくなればいいんです。自分から街の中に入る努力をすればいいだけなんです。

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