ゲゲゲの鬼太郎と比叡山延暦寺の妖怪を訪ねる

ゲゲゲの鬼太郎ファミリーの屏風

2019年12月8日(日)まで比叡山延暦寺で開催されている「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」に【Guidoor Media | ガイドア メディア】編集部が取材に行ってきました!

(イベント詳細はこちら:Guidoor Media | ガイドア メディア
【比叡山延暦寺「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」通常非公開の大書院にて開催!】

「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」

ゲゲゲの鬼太郎ファミリーwith延暦寺

編集部が比叡山延暦寺を目指したのは、まだ残暑が厳しく感じる10月某日だった。

「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」のプレス向け内覧会ということで、京都に向かった。しかしこの日は特大の台風が本州に迫ってきていた。

今回のイベントの主催者のひとりは、何か大きなイベントがある度に嵐を呼ぶという曰く付きの人物だ。台風の進路によっては我々は比叡山どころか、京都にさえたどり着けなかっただろう。

現地に向かった編集部メンバーは2人。大阪出身の筆者J。比叡山延暦寺に行ったことがあるかどうかは記憶にはない。少なくとも大人になって行ったことはない。もうひとりが、比叡山延暦寺は初めてで、関西も久しぶりという東京出身のSだ。

我々は京都駅で待ち合わせてから、JR比叡山坂本駅へと向かった。比叡山坂本駅から比叡山延暦寺まではバスに乗って比叡山鉄道線坂本ケーブルの駅へと向かうのが最短ルートだ。

しかし今回は、駅から歩いて、比叡山の麓の町、坂本を散策しながら坂本ケーブルの駅を目指すことにした。

比叡山坂本町の風景

比叡山山頂は少し肌寒いくらいだろうか?などと出発前に考えていた。

だがそんな予想は見事に裏切られ、台風のせいか大汗をかき、炭酸飲料をがぶ飲みしたくなるほどの湿度の中、歴史を感じる街並みを散策する2人であった。

大津市阪本町の日吉大社や里坊

ケーブルカーの駅への道のりには、魅力的な街並みが広がっている。見るべきもの、立ち寄りたいところが多く、1日ではとても回りきれないほどだ。

まっすぐケーブルカーの駅へと向かえば、20分程度の道のりらしいが、気がつけば2人とも「すごいすごい…!」と景色を堪能しながら2時間以上かけてやっと比叡山ケーブル、ケーブル坂本駅にたどり着いた。

坂本ケーブルはまさに山あいを走っていくケーブルカーだ。山の中をどんどん進み、トンネルをいくつも超えていく。冒険心をくすぐられ、ワクワクする。それと同時に延暦寺が本当に山中の高い位置にあることを改めて実感する。この山を徒歩で登っていた先人たちには敬服するばかりだ。

比叡山山頂からの景色

ケーブルカー車内、頂上のケーブル延暦寺駅からの眺めはどれも壮観だ。頂上からは近隣の山々、琵琶湖までが見渡せる。

ケーブル延暦寺駅からまた少し歩いていよいよ延暦寺へと向かう。いつもは東京のコンクリートジャングルで生活をしている我々編集部2人だが、山の中の空気は格別で、麓ともまた全然違っていた。

比叡山延暦寺山頂ふきんのお地蔵様 延暦寺境内

人々に崇拝されてきた長い歴史を持つ霊山であることを自然と肌で感じた。

普段は飄々としているSさえも「普段はこんなことは言わないが、山のなんというか…神聖な…力のようなものを感じる。」と言っていた。

比叡山延暦寺境内への入り口

そして、いよいよ比叡山延暦寺の境内へ。「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」の会場となる大書院はすぐだ。

大書院 大書院の立て看板

大書院は一般公開されておらず、建物内で今回のように作品が展示されるのは初めてのことだそうだ。

日本建築ならではの美しい玄関をくぐり抜けると「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」はもうそこからすぐ始まっている。

大書院内の様子。ほの暗い部屋の中で照明に照らされてボウッっと絵が浮かび上がっている。 鬼太郎とねずみ男と目玉おやじが団欒する後ろに一つ目小僧が立っている

その日の大書院内は暗かった。前述の台風の影響もあっただろうが、日本家屋ならではの、あの独特な暗さなのだ。(照明などはちゃんと設置されている。)

しかしそのなんとも言えない暗さが、ものすごく、不思議なくらい今回の展示にマッチしている。

歴史的建築物である大書院の雰囲気に、今回の展示の独特な空気のようなものが混ざり合っている。

ほの暗い大書院の床の間に浮かび上がる掛け軸

それは全く嫌な空気とか、暗いおどろおろどしいような雰囲気ではない。「何かこの世ではない場所・ものと繋がっている」のではないかというような感覚だ。水木しげる先生が「ゲゲゲの鬼太郎」で描いた、現代社会と妖怪の世界が繋がった世界観を彷彿とさせた。

ゲゲゲの鬼太郎、ねずみ男と比叡山の妖怪たち 比叡山の妖怪たちと猫娘

ここは美術館でも、ギャラリーでもない。きっとこの素晴らしい作品たちは、別の場所に展示されても、その場所場所でまた異なった魅力を発揮していただろう。

だが、あの「ゲゲゲの鬼太郎」の世界に迷い込んだような特別な雰囲気の中で作品を見ることができるのは、ここ大書院だけであろう。

ぜひ「ゲゲゲの鬼太郎」と比叡山の妖怪たちに会いに、比叡山延暦寺を訪ねご自身の目で味わっていただきたい。

おまけ「荒ぶるデジカメ」

延暦寺の霊気なのか、はたまた妖怪のいたずらか…。Sが写真を撮ろうと構えると突如デジカメ震えだした。

まるでバイブレーション機能搭載のデジカメか?と思うほどの激しい荒ぶり。

これが比叡山の力か…!?

比叡山 延暦寺

住所:
〒520-0116 滋賀県大津市坂本本町4220
多言語観光情報サイト Guidoor (ガイドア)| 比叡山 延暦寺

「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」詳細:
Guidoor Media | ガイドア メディア
【比叡山延暦寺「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」通常非公開の大書院にて開催!】

情報提供:株式会社オートクチュール京都

「ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展」公式サイト

©水木プロ ©TOYOWADO

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ABOUT US
Taro Okazaki
大阪出身のライター・アーティスト。日本の文化・歴史・観光を中心に、Guidoor Media で執筆。オーストラリアで出版社、教育機関、コンサルティング企業等での勤務経験を経て、帰国後、同メディアの立ち上げに参加。海外経験で培った視点と深い知識に基づき、日本の多様な魅力を分かりやすく世界に発信している。 好きなもの: アート、Vtuber、お酒、音楽、コミック、アニメ