電脳の魔女たちが横浜を震わせた夜——V.W.P 4th ONE-MAN LIVE「現象Ⅳ-反転運命-」レポート

V.W.P 4th ONE-MAN LIVE「現象Ⅳ-反転運命-」告知ビジュアル
公演告知ビジュアル(出典:公演公式サイト/© KAMITSUBAKI STUDIO)

2026年2月28日(土)、横浜・ぴあアリーナMMにて、神椿スタジオのVシンガーグループ・V.W.Pによる4thワンマンライブ「現象Ⅳ-反転運命-」が開催された。デビュー5周年に向けた節目のステージは、全28曲・生バンド編成・音楽的同位体との共演、そして新衣装「姫連雀」のお披露目と、圧倒的な密度で会場を揺らした。この記事は、現地2階スタンド席から見届けた一ファンによるライブレポートである。

(※本記事はネタバレを含みます。)

配信・アーカイブ視聴受付中 Z-aNにてアーカイブ付き配信チケット販売中。視聴期間は2026年4月6日(月)23:59まで。なんと現象Ⅳのチケット購入者は過去3公演(現象I / II / II(再))も視聴可能! → 視聴・チケット購入詳細はこちら

ひとつの集大成——「現象Ⅳ」が問いかけたもの

V.W.P 4th ONE-MAN LIVE『現象IV-反転運命-』の会場(ぴあアリーナMM)。満員の客席とステージ演出

V.W.Pのワンマンライブとしては4回目となる今回のステージ。サブタイトルに「反転運命」と冠されたこの公演は、これまでの5年間の積み重ねを感じさせる構成だった。

セトリ全28曲。「魔女(真)」からはじまり「共鳴」へ

セトリは全28曲。「魔女(真)」からはじまり「共鳴」で幕を閉じる流れは、グループの歴史を縦断するような選曲で、定番の曲も、ライブの文脈の中でまた違った輝きを放っていた。

グループとしてのハーモニーの完成度、そして各メンバーのソロパートの存在感——どちらも圧巻だった。「歌が素晴らしい」という言葉では足りない何かが、あの場にはあった。

(私はしょっぱなの「魔女(真)」からグッときて思わず気が付けば泣いていた。)

  1. 魔女(真)
  2. 飛翔
  3. 定命
  4. 切札
  5. 末遂
  6. 愛詩
  7. 玩具
  8. 欲望
  9. 再会
  10. V.W.P DISCOTHEQUE
  11. 電脳 multilingual ver.
  12. 言霊 multilingual ver.
  13. 機械の声
  14. 距離。/春猿火
  15. 閃光だった/理芽
  16. BREATHE/ヰ世界情緒
  17. シャングリラ/幸祜
  18. ひとえに壊れて/花譜
  19. 点灯
  20. 追憶
  21. 歌姫
  22. 同盟
  23. 幻界
  24. 終点
  25. 言葉
  26. 命海
  27. 現象【◀︎新曲!】
  28. 共鳴

音楽的同位体、全員集結

今回のライブで印象的だったシーンのひとつが、音楽的同位体(各メンバーの対をなす存在)が全員揃い、V.W.Pと共にステージに立ったことだ。

これだけの人数が一堂に並ぶ光景は、それだけで圧倒的な存在感があった。共演した楽曲は「電脳 multilingual ver.」「言霊 multilingual ver.」「機械の声」の3曲。多言語バージョンではの広がりと、ヴァーチャルシンガーたちが重なり合う声の厚みが、会場全体を包み込んだ。

音楽的同位体と、V.W.Pの魔女たち。どちらも、リアルとヴァーチャルの境界に立つ存在だ。ヴァーチャル世界から現実世界でアバターで歌い、感情を持ちながらデータとしても存在する。虚構といえば虚構かもしれない。しかし、アニメやゲームの中だけに完結する物語の登場人物とも違う。彼女たちの歌は、確かにこちら側に届く。

そんな「あいまいな存在」たちが並び、歌詞を口にするとき——その言葉は、リアルとヴァーチャルを行き来しながら生きる私たちの、どこか深いところを揺さぶった。

音楽的同位体

音楽的同位体とは、V.W.Pの各メンバーと対をなすAI歌声合成キャラクターのこと。音声合成ライブラリとして一般にも公開されており、誰でも楽曲制作に使うことができる。ボーカロイドに近い存在でもあるが、神椿スタジオの世界観の中では単なる「ツール」を超えた存在として描かれており、メンバーとの関係性・物語性が深く設計されているのが特徴だ。

新衣装「姫連雀」と、新曲のサプライズ

今公演では、魔女特殊歌唱用形態「姫連雀(ひめれんじゃく)」が初披露された。5人それぞれの個性を生かしたデザインで、会場からの反応も大きかった。

五十嵐拓也@choco_ikarashi

楽曲面でも驚きがあった。現地ライブ初披露となった「未遂」。

そしてライブタイトルでもある新曲「現象」。特に「現象」は、これまでのV.W.Pの歩みと、これからの未来をつなぐような曲で、ライブのフィナーレに向けてさらに感情が高まった。

生バンドと、魔女たちのわちゃわちゃ

今回のステージは生バンド編成。その演奏と5人の歌声が重なる音圧は、会場全体を包み込むような体感だった。音楽としての純粋な力を感じる時間だった。

そんな緊張感のある場面の合間に、V.W.Pらしいゆるさも健在だった。バンドメンバー紹介の際には、理芽と幸祜がエアギター・エアドラムで大いに盛り上げてくれたし、大事な場面で噛んでしまう一幕もちらほら。圧倒的な真の歌姫達でありながら、こういうギャップがV.W.P全員の魅力のひとつでもある。

ぴあアリーナMMについて

今回初めて訪れたが、会場の印象は予想以上によかった。2階スタンドの後方列という席だったが、ステージとの距離感が思ったより近く、見やすかった。前後の段差設計のおかげで、全公演を通じて立った状態でも視界を遮られることなく楽しめた。音の抜けもよく、大きな会場でありながら音楽として十分に成立していた。

しばしの充電期間へ——そして、続く先へ

今公演をもって、V.W.Pはしばらくの充電期間に入るという。各メンバーがそれぞれの表現を深め、また5人で揃う日のための時間となるようだ。次に5人が揃うステージが、今から楽しみでしかない。

配信でも十分に楽しめる彼女たちだが、生の音圧、コール&レスポンス、会場全体が共鳴するあの感覚は、やはりライブでしか体験できないものだった。

そして翌2026年3月1日(日)には、同じぴあアリーナMMにて花譜のワンマンライブ「KAF 5th ONE-MAN LIVE『宿声 / 深愛』」が開催される(開場16:30 / 開演17:30)。7周年を迎えた花譜が「これまでとこれから」をつなぐステージとして位置づける公演だ。V.W.Pのライブの翌日に、同じ会場で花譜のソロステージが続く——この連続性もまた、今この時期ならではの体験である。

KAF 5th ONE-MAN LIVE「宿声 / 深愛」特設サイト:yokohamawars2026.kamitsubaki.jp/kaf

見逃した方も、もう一度——「現象」シリーズ アーカイブ配信実施中!今なら過去のシリーズ3公演も

今回のライブ「現象Ⅳ-反転運命-」は、Z-aNにてアーカイブ付き配信チケットを販売中だ。

さらに現象Ⅳの配信チケット購入者は、アーカイブ期間中に限り、V.W.Pワンマンの原点にあたる過去3公演——「V.W.P 1st ONE-MAN LIVE『現象』」「V.W.P 2nd ONE-MAN LIVE『現象Ⅱ』」「V.W.P 2nd ONE-MAN LIVE『現象Ⅱ(再)』」——も続けて視聴できる。

5年間の歩みを映像でたどれる、この機会ならではのラインナップだ。

アーカイブ視聴期間:2026年4月6日(月)23:59まで

視聴・チケット購入詳細はこちらから:zan-live.com/live/detail/10655

デビュー5周年記念配信が決定

V.W.Pのデビュー5周年を記念した配信イベントが、2026年3月13日(金)19時より予定されている。詳細は公式SNSを確認してほしい。

公式X:@vwp_virtual

V.W.Pとは——「電脳の魔女」たちを知る

V.W.P(花譜・理芽・春猿火・ヰ世界情緒・幸祜)のビジュアル
V.W.P キービジュアル(出典:公演公式サイト/© KAMITSUBAKI STUDIO)

V.W.P(Virtual Witch Phenomenon)

花譜・理芽・春猿火・ヰ世界情緒・幸祜の5人で構成される、神椿スタジオのバーチャルアーティストグループ。「電脳の魔女」というコンセプトのもと、グループ曲(系譜曲)や派生曲などを通じて活動を広げている。

花譜(KAF)

神椿スタジオの「始まり」を象徴するバーチャルシンガー。素顔を明かさずアバターで活動し、唯一無二の歌声と世界観で支持を集めている。

理芽(RIM)

透明感と艶やかさが同居する歌声が特徴の、次世代バーチャルシンガー。日本語・英語・韓国語の楽曲も好み、ジャンルや国境をまたぐ表現を志向している。

春猿火(Harusaruhi)

エモーションを歌声に宿し、ジャンルの垣根を越えるバーチャルシンガー。力強さと繊細さを行き来する、変幻自在な歌唱で惹きつける。

ヰ世界情緒(Isekaijoucho)

自らの歌と創作で世界を表現する「バーチャルダークシンガー」。歌だけでなく、イラストやナレーション、声優など多面的に表現活動を行うクリエイターでもある。

幸祜(KOKO)

ロングトーンの美しさと浮遊感のある歌声が魅力のバーチャルロックシンガー。言葉の代わりに、歌で秘めた想いを届ける存在として描かれている。

神椿スタジオ(KAMITSUBAKI STUDIO)

次世代のクリエイター達と共にネットカルチャーの最先端を産み出すクリエイティブレーベルであり、新時代のアーティストマネジメント事業を展開。アーティストの発掘や開発を行うマネジメントスタッフとYouTubeやSNSの運用ノウハウを持ったマーケティングスタッフなどからなる運営体制を作り上げている。

▼公演特設サイト
V.W.P 4th ONE-MAN LIVE「現象Ⅳ-反転運命-」https://yokohamawars2026.kamitsubaki.jp/vwp

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUT US
Taro Okazaki
「Guidoor Media」の立ち上げに携わり、日本の文化・歴史・観光を中心に執筆。オーストラリアでの出版社や教育機関での勤務経験を経て培った国際的な視点を活かし、日本の多様な魅力を国内外に発信しています。 文章では、地域の魅力を分かりやすく伝えることを心がけ、アートでは感情や記憶を色彩と形で表現しています。 趣味はVtuber、アニメ、音楽など。日々の好きなものが創作の原動力になっています。