幻の果実『白ビワ』をご存じですか?
静岡県伊豆市土肥でしか栽培されない特別な果実です。明治10年頃、中国洞庭湖から持ち帰られた種子が伊豆でのみ実を付けたことから、その歴史が始まりました。旬の時期は5月下旬~6月上旬のわずか1〜2週間。果肉は人肌のように柔らかく傷つきやすいため市場に流通しづらく、ここ土肥でしか味わえません。
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白ビワの基礎知識


見た目はピンポン玉のように丸く、果肉は白〜乳白色。一般的なオレンジ色のビワとは一線を画します。味は甘みと酸味のバランスが絶妙で、まるで白桃のような上品さと果汁たっぷりの食感を楽しめます。その希少性と美しさから「白い宝石」とも呼ばれています。
白ビワの栽培と歴史(伊豆と白ビワ)

- 明治10年:県知事が中国洞庭湖から種を持ち帰り、伊豆土肥だけで実を付けた
- 明治36年:天皇に献上され、賞を拝受
- 戦後:ミカン景気に押され衰退
- 昭和34年:伊勢湾台風で壊滅的被害を受ける
- 平成11年:全国植樹祭で再び天皇に献上
白ビワが幻と呼ばれる理由は、その栽培の難しさと歴史にあります。温暖な気候を持つ伊豆市土肥だけが、この繊細な果実の栽培に適しています。
伊豆市観光協会土肥支所の担当者さんによると『実を付けたのは旧土肥町(現在の伊豆市土肥地区)のみ。この地域だけが、栽培に適した気候だったのです』とのこと。
明治36年には天皇に献上され、その後も平成の全国植樹祭で再び献上されています。
しかしその道のりは難しいものでした。戦後、ミカン景気に押され、さらに昭和34年の伊勢湾台風で壊滅的な被害を受け、生産量は激減。以降「幻の白ビワ」と呼ばれるようになりました。
果肉がデリケートで収穫期が短く、輸送にも不向きなため、市場にほとんど流通しません。かつては東京の高級果物店でも取り扱われましたが、品質保持が困難で販売は中止されたほどです。
現在は一部農家が大切に守り続け、地元での知名度は「ほぼ100%」とも言われ、伊豆の誇りとして愛されています。
白ビワの栄養と健康効果

白ビワは見た目や味だけでなく、その高い栄養価でも注目されています。
果実には以下の成分が豊富に含まれており、美容と健康を強力にサポートします。
- ビタミンC: 美肌効果や免疫力アップ、抗酸化作用に貢献します。
- βカロテン: 体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜の健康維持、視覚機能のサポート、強い抗酸化作用を発揮します。
- カリウム: 体内の余分なナトリウムを排出することで、むくみの防止や血圧の調整に役立ちます。
- ポリフェノール: 細胞の酸化を防ぎ、疲労回復やアンチエイジング効果が期待できます。

さらに、白ビワの葉には、アミグダリン、タンニン、サポニン、クエン酸、ぶどう糖といった有効成分が豊富に含まれています。これらの成分は、古くから体の内側から健やかさを引き出す「体の薬」として、民間療法にも活用されてきました。
特に、葉を原料としたお茶(白ビワ茶)には、疲労回復、利尿作用、糖尿病予防、アレルギーの改善など、さまざまな症状に効果があると言われています。お茶やスキンケア商品(石鹸、ボタニカルオイル)としても利用されるなど、白ビワはまさに美容と健康を多角的に支える、奇跡の果実なのです。
白ビワを味わうには?購入・体験方法
白ビワは現地でしか味わえない果実です。理由は、収穫期が短く、果肉が繊細で輸送に適さないためです。
- 白ビワ狩り:毎年5月下旬〜6月上旬に開催。30分食べ放題で楽しめるイベントは、旅行者にも人気です。
- 直売所や道の駅:伊豆市土肥の直売所や観光施設で、旬の時期に購入可能。
- スイーツや加工品:白ビワジェラートやジャム、ゼリーなど、現地限定の味わいがおすすめです。
- 白ビワの葉を使った商品:白ビワ茶、天然由来の石鹸、ボタニカルオイルなど、健康や美容に役立つ商品が開発されています。
- 体験モニターツアー:剪定やクラフト体験を通じて白ビワの魅力を深く知ることができるツアーなども季節ごとに開催中されています。
購入方法・イベント詳細は「伊豆市産業振興協議会公式サイト」、またはお問い合わせへ。
地域と白ビワ:里山プロジェクト
「白びわ里山プロジェクト」では、高齢化や耕作放棄地化が進む白ビワ畑を守るため、地域外の人々と協力し、剪定・収穫などを支援するボランティア型観光を実施しています。観光客が体験を通じて地域と繋がり、伊豆の魅力を知る取り組みは、白ビワを未来につなぐ大切な活動です。
白びわ里山プロジェクトについて:https://shizuoka-yellstation.com/group/d171
まとめ|伊豆でしか出会えない「白い宝石」
幻の果実「白ビワ」は、伊豆市土肥という限られた土地でしか育たない特別な果実です。明治から続く歴史と、自然や人々に守られてきた背景を持ち、一度口にすれば忘れられない体験になるでしょう。「他のビワが食べられなくなってしまう」と言われるほどの美味しさ。ぜひ一度、伊豆を訪れて五感いっぱいに味わい、その奥深さを感じてみてください。
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