「深大寺そば」を次の世代へ紡いでゆきたい『深大寺 八起』/深大寺そば巡りインタビュー

調布深大寺周辺の【深大寺そば屋全20店舗を巡る】本シリーズ。今回は「深大寺 八起」さんにお邪魔しました。深大寺の山門左にある創業60年を超える深大寺そば屋です。

風情ある景観を眺めながら「深大寺そば」と様々な「甘味」が楽しめる「深大寺 八起」さん。おすすめの深大寺そば「天ざるそば」( 1,400円)と「なめこおろしそば」( 900円)をいただきました。

「深大寺 八起」三代目のご主人に「深大寺そば」の奥深い魅力を伺います。

深大寺 八起の「深大寺そば」へのこだわり

-「深大寺 八起」さんのおすすめ深大寺そばメニューをお聞かせください。

八起さん:八起おすすめの深大寺そばメニューは「天ざるそば」と「なめこおろしそば」です。

「天ざる」の天ぷらの具材は、産地を厳選した4種類の旬の国産野菜(茄子、ししとう、カボチャ、大葉)と海老、もちろん揚げたてをご提供しています。

八起さん:辛めの「つゆ」で、天ぷらをくぐらせることで、まろやかな口当たりとなります。

「なめこおろしそば」はおろしに辛味大根を使用しています。一年を通して、いい辛味が出るものを探し出すことに苦労しました。「つゆ」と合わせるとさっぱりした味わいになります。

八起さん:八起のそば粉は自家製粉ではありませんが、製粉業者と親密に相談し、連携しながら、季節の一番よい国産そば粉を厳選しています。毎日その日の気温・湿度に合わせ、そばを打っています。

お客様がいつ来られても、美味しく「深大寺そば」を召し上がっていただけるように、一つの産地にこだわらず、その都度一番良いものを選んでいますね。10割もおいしいが、すこしつなぎを入れると、つるつるとのどごしがよくなります。

秘伝の辛めの「つゆ」には、創業当時から同じ「かえし」(そばつゆの素)を使い続けています。初代祖父の代から私で三代目、70年近く受け継いでいるものです。

ご自宅などでお気軽に深大寺そばを楽しんでいただける、テイクアウト用の「生そば」の販売もしています。

世代を超えて紡いでゆく「深大寺そば」

八起さん:私は店のこだわりはこうだ、といった押し付けがましい事はいやなんです。そばは江戸時代にはファーストフード、気軽にお越しいただき、召し上がってもらいたい。

そばは、明日・明後日食べてくださいというものではなく、その日に食べてもらうものなので当然、無添加、健康にはよいものです。

-「深大寺 八起」の姉妹店 和菓子屋「亀乃子本舗」

八起さん:八起では店頭で「そばまんじゅう」など、保存料・添加物などを一切使っていない自家製にこだわった和菓子を販売しています。

八起さん:八起は最初は和菓子屋さんから始まっています。姉妹店である亀乃子本舗(調布市国領)は今も和菓子屋として営業を続けています。八起で取り扱っている甘味はそこで作っているものです。

亀乃子本舗は、あんこから自家製で作る和菓子屋さんです。今は専門のあんこ屋さんがあり、そこから仕入れているお店も多いです。そんな中、今も自家製であんこから作っている和菓子屋は少ないのではないでしょうか。

ご主人で三代目となる「深大寺 八起」。地元深大寺と「深大寺そば」に込めた想い

八起さん:「深大寺 八起」は私が修行を経て今三代目として営業をしています。祖父の時代からのお客さんもおり、三世代続いて多くのお客様にお世話になっていますね。

修行はそれなりに大変でしたね(笑)でも今も自己満足を兼ねて、日々そば作りの勉強を続けています。

店はちょうど昨年改装しました。小上がりの席もあるので、椅子に座ってじっとしていることが難しい小さなお子さん、あるいはご年配の方がいるご家族などにも、より安心してご利用していただけるようにしました。

外席の縁台も車イスが入られるように、すこし足を持ち上げたりしています。

深大寺そば」を次の世代へ

八起さん:私の地元はここ深大寺です。父・母が仕事をしているところをずっと見て育っています。

今地元の小学校では、子ども達が深大寺そば作りを体験する「そば授業」が行われています。私もその環境で成長しました。今こうした活動を通じて、次の世代へ「深大寺そば」の歴史、文化を紡いでゆくことが、私の責務だと思っています。

深大寺 八起 店舗情報

深大寺そば「深大寺 八起」の庭が見える店内のテーブル席

住所  :東京都調布市深大寺元町5-13-6
電話  :042-482-0141 (予約可)
営業時間:10:00~15:00【平日】10:00~16:00【土日】
定休日 :火曜日 (祝日の場合は翌日振替)
駐車場 :普通2台
ペット :可 ※ 外席のみ
公式WEB深大寺 八起

深大寺そばマップ 深大寺 八起

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